座学

2022/12/02 林業機械、木材加工、森林経営

座学

林業機械 林業作業システム 木質バイオマス集荷・利用システム

A.バイオマスとは
・バイオマス=生物量 
 バイオ=生物 マス=量 という造語。
・一般的に、生物由来の有機性資源で再生可能なものを指す
 →枯渇性資源である「化石資源(石油)」は含まない

B.木質バイオマス利用の意義
・木を植え育てることで再生可能
・カーボンニュートラル
 燃焼でCO2が出るが、木の成長で炭素固定を行うため、大気中のCO2を増加させない
・輸入に頼らない燃料
・地熱及び新エネルギー(木質バイオマス含む)が2020年の12%を占める

C.木質バイオマスの発生種別
・建築発生木材
  建築リサイクル法で再資源が義務図けられている。
  よく乾燥している。が、異物や防腐加工などで燃やせないものもあり、再資源化が課題
・製材工場端材
  基本的に乾燥していて扱いやすい
  工場のボイラーでそのまま熱利用されるケースも多い
  よく乾燥、品質も安定。 → 地域見学などで見たが、ペレットとして加工販売も多い
・林地未利用材
  間伐や主伐などで発生する、枝条や搬出されない間伐材など
  H28年ごろから急激に伸びている。FIT制度
  ※FIT制度:再生可能エネルギーで発電した電気を、電力会社が一定価格で一定期間買い取ることを
        国が約束する制度(バイオマスの場合は20年)
   →電気代をあげている・・・
  林地残材はH29時点で、発生量のうちの24%しか使用されていない

概要木質バイオマス
利用率
課題
建築発生木材建築リサイクル法で再資源が義務図けられている。
よく乾燥している。
90%以上異物や防腐加工などで燃やせないものもあり、再資源化が課題
製材工場端材基本的に乾燥していて扱いやすい
工場のボイラーでそのまま熱利用されるケースも多い
よく乾燥、品質も安定。
→ 地域見学などで見たが、ペレットとして加工販売も多い
90%以上
林地未利用材間伐や主伐などで発生する、枝条や搬出されない間伐材など
H28年ごろから急激に伸びている。※FIT制度の影響
H29年
24%
林内に散在しており集めるのが大変
末木市場などはかさばるためコスト高い

※FIT制度:再生可能エネルギーで発電した電気を、電力会社が一定価格で一定期間買い取ることを
      国が約束する制度(バイオマスの場合は20年)
   →電気代をあげている・・・

D.木材収集システム

概要バイオマス集荷のしやすさ
全木集材枝葉を付けたまま集め
土場で枝払い・玉切りを行う

土場に枝条や中抜き材などが発生する
土場内を集めればいい
全幹集材枝葉は伐倒時に切り落とし
土場で玉切りを行う

土場内に中抜き材等が発生
枝条は林内に集めに行く
単幹集材伐倒時に枝払い・玉切りを行う
玉切った状態で集める
×
全てを林内に集めに行く

E.森林バイオマスの運搬方法(チップ化)

メリットデメリット
現地チップ化堆積を小さくして運搬できるチッパーの移動が大変
天候や生産状況に左右され稼働率が低くなりやすい
工場チップ化チッパーの移動が不要
天候などに左右されない
枝条のまま搬送するため、かさばって運搬効率が悪い
中間土場安定してチッパーを動かせる
中間土場用の土地や設備が必要
一度、枝条を降ろし、チップ化して再度積む。
という積み替え費用が発生する


新エネルギー・産業技術総合開発機構
木質バイオマスエネルギーに係る基礎知識

pdfファイル458Pより

感想:
C.FIT制度のせいで電気代を上げているが、今後 海外からエネルギーを輸入できない場合を
 考えると、他の電気生産方法をある程度作っておくのは必要だろう。

木材加工 木製品の種類と用途

A.集成材
 LVL:複数の単板の繊維を揃えることで、
   縦方向への耐久性をあげ、柱とする(横からに弱い)
 CLT:複数の単板の繊維を縦横縦と並べることで、
   横方向への耐久性も上げ、壁とする(LVLより縦には弱い)

B.木材の性能
・100本の材があったとした場合に、強度を測ったのちに、下位5%の材を強度として考えて
 設計を行うことが多い。らしい。
 材の平均の強度も知るが、それを強度として使うと、基本的に設計強度の負荷で50%が壊れることになるから値として使わない。
・合板や集成材とすると平均強度があがる。

C.乾燥
 木材は乾燥しておかないと、ねじれ、割れ等がする。
 人工乾燥を行う際には、上記で温度を上げ、湿度を一気に除去する方法が多い。
 トドマツは収縮率が高いため、割れやすい。
  →芯持ち材以外で使う方がいい

D.防腐処理
・木材腐朽菌の活動には、水分と温度と酸素と養分が必要
 →北海道はマイナス気温のため、菌も繁殖しづらい。
 →雨が木材の細胞に入らなければ腐りづらい。
  →皮剥ぎだけの丸太。
   側面方向は腐りづらい。木材の細胞が縦であり、側面方向から水が入りづらい。
   小口面などは腐りやすい。細胞が切られた面のため水が入りやすい。

・建材は防腐処理が必要。
 防腐剤、防カビ剤は材の周辺へ対処でいい。
 腐朽菌への対策は内部への浸透が必要。
・心材の浸透性
 アカエゾ、トドマツ、カラマツ。浸透性が悪い。
 杉。浸透性はやや良好。

E.防火処理

木材は燃えるが、熱伝導が低いため、急な崩落はせず、燃え尽きるのに時間が掛かり、避難の時間を稼ぎやすい。
鉄だと熱伝導が高いため、300度などで溶融して構造材として維持できなくなると急に崩落する。

独立行政法人 建築研究所
準耐火構造とするための
CLTの燃えしろ設計法の開発について



感想:
D.トドマツ、エゾマツは腐りやすい。
 倒木更新のために腐りやすくなって、次世代の苗床になろうとしている?
 という話されて面白いなと思った。笹への対抗手段?
D.建材に杉。いいよなぁ。浸透性はやや良好。かつ耐朽性も高いから。
D.伐倒後に葉枯らしを行うことで、辺材内のでんぷん質が分解され、
 疑似的なフェノール成分を生成したりする。辺材の心材化?
 栄養が減ることで、虫も入りづらくなる。
 腐朽菌は、でんぷんではセルロース等を栄養としているようなので影響なし。

森林経営 国有林の管理経営

A.国有林の概況
 759万ha(国土の2割、森林の3割)
 高山地帯や東北、北海道が多い
B.国有林の業務
 森林整備と木材供給。技術の研究と普及・保全。森林の保全・保護林の設定。
 野生鳥獣対策。森林利用・環境教育。災害対応。
C.代表的な国有林野事業
●造林事業
・枝打ちを行わない。
  →木材生産より公益的機能を優先するため、財価を上げる作業は不要。
・コンテナ苗を使用した植え付け作業の効率化
・人力地拵え→機械地拵え
・実験:60cm級の大苗(クリーンラーチ)を使用して、地拵え、下刈りを行わない。
●製品生産事業(森林整備事業)
・伐採方法は、列状間伐(帯状間伐・幅状間伐)を原則
 生産性の向上、労働安全への寄与
・基本的に林業事業体に請け負い発注(原則、入札制)
・伐採・造材一貫作業システム を行うこともある。
・誘導伐の実施
・製品販売と立木販売

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